すべらない表面処理Products
すべらない表面処理の特性
材料(セラミック、砥粒等)粒子をめっきにより固着させ、その材料を表面に突出させる技術です
突出させることにより、その材料の特性が直接相手に作用します
▶ 摩擦力を選択でき、相手攻撃性をコントロールできる
▶ より弱い力で同じグリップ力が得られる
▶ 処理温度は低い(60℃以下)
▶ 再生可能(はく離→再処理)
▶ 通電性がある(静電気防止・帯電防止)
▶ 摩擦力に方向性がない
めっきなので通電性が良く、静電気によるゴミの付着が少なくなります
上にテフロン含有めっきをすることにより撥水性防汚性を付与することが出来ます
材料 | 特性 | |
---|---|---|
素材 | セラミック 砥粒 |
耐摩耗性大 切羽となっているので相手への食い込みが大きい |
形状 | 球状 方形 凸状 |
相手攻撃性が小さいので相手を傷付けにくい 球状と凸状の中間の特性を持つ 相手攻撃性が大きいので滑ると繊維、フィルムを傷付ける |
粒形 | 大(50~60μm) 小(10~20μm) |
Rzが大きくなる Rzが小さくなる |
密度 | 密(約1800個/m㎡) 疎(約100個/m㎡) |
粒子1コ当たりにかかる力が小さくなる 粒子1コ当たりにかかる力が大きくなる |
すべらない表面処理のイメージ
実測値
すべらない表面処理の実際
球状セラミックΦ20μm(密)の表面(350倍)
球状セラミックΦ20μm(密)の断面
球状セラミックΦ50μm(密)の表面(350倍)
砥粒20μ(密)の表面(350倍)
球状セラミックΦ20μm(疎)の表面(350倍)
砥粒20μ(疎)の表面(350倍)
すべらない表面処理の処理方法
電気ニッケルめっきで行います
めっきなので処理時の温度は60℃までです
ほとんど応力のないめっき条件で処理しています
すべらない表面処理の密着力
電気めっきの密着力に準じます
すべらない表面処理の加工可能素材
鉄、ステンレス
銅・真鍮・砲金
アルミ
樹脂にはできません
すべらない表面処理の用途
紙・フィルムの送りローラー
ブレーキパッド(保持および制動)
物を保持・掴むツメ
その他摩擦力を必要とする部品
相手を傷つけずにグリップ力を必要とする部品