「めっき」の語源

同じめっきを表す言葉に「鍍金」、「メッキ」、「めっき」 と様々な表記があります。
果たしてどれが正しいのでしょう。そして、この言葉はどこから来たのでしょう。

高浜二郎氏が昭和25年に「メッキ語源考」を著わされた。氏はメッキをこよなく愛し、その故にメッキの語源を研究され、同時に若いメッキ人を育てた。氏の作った「十日会」は日々メッキの研究と実践に励み、その伝統は今もりっぱに受け継がれている。
今は原本も少なくなってしまった「メッキ語源考」を元に善本隆美氏が解説している文がある。。善本氏の快諾を得てその中から抜粋させていただいた。善本氏についてはめっきの歴史参照


鋪金
薬師寺東搭の銘にある
薬師寺は天武8(680)年天武天皇が皇后の病気平癒のために創建した

塗金
続日本紀に奈良の大仏に関する記述に現われる
続日本紀は文武天皇から桓武天皇までの奈良時代を取り扱った正史。797年成立
扶桑略記に東大寺の大仏に関する記述に現われる
扶桑略記は平安時代(794〜1185)後期の僧皇円が編纂した史書

鍍金
延暦僧録に奈良の大仏に関する記述に現われたのが初出である
同時に金めっきの材料を滅金と呼んでいる
延暦僧録の成立は明らかでないが、延暦年間は782〜806年
発音は不明

滅金
慶長節用集(慶長2年:1597年出版)にも見られる
滅金とは金を水銀に溶かしたとき金の姿がなくなってしまうのでそういった。
後にこれが変化してめっきとなった(めっきん→めっき)

メッキ
長崎キリシタン版の日葡辞書に見られる(日ポルトガル辞書)
慶長8年(1603年)出版

和漢三才図会
正徳5年(1715年)に出版された
めっきに関する解説が豊富である
鍍:金めっきのこと、俗に滅金ともいう
焼着:焼着めっきのこと、金めっきの手法

類聚紅毛語訳
寛政10年(1798)に出版されたオランダ語−日本語辞書
鍍金(メッキ) フルギュルド
とある

NHK
昭和59年(1984年)、NHKの番組「クイズ面白ゼミナール」で次の問題が出題された
「めっきは日本語である−ホントかウソか」
正解は
「滅金(めっきん)がめっきとなったもので、純粋の日本語です」